春におすすすめの絵本

 入園・入学、新しいクラス、新しい環境。変化にちょっと不安を感じたり、未来に希望を抱いたり、様々な感情が入り混じる特別な季節。

 今回は、そんな時期に「子供に読み聞かせたい・大人が自分で読みたい」本をご紹介します。背中を押してくれたり、優しく包み込んでくれるかも。

生き物、動物が出てくるおはなし

『どきどきしてる』

作:たけがみたえ

出版社:偕成社

色んなどきどき。胸の高鳴りだったり、不安だったり、言葉にならない想いだったり。自分自身のどきどきも、愛おしく、誇らしく思えるかも。鮮やかでエネルギーが滲む版画は、大人も子供の楽しめるはず。

『ぼく、おたまじゃくし?』

作:田島征三

出版社:佼成出版社

大気が暖まってくると、子供の頃に河川敷へおたまじゃくしを探しに行ったことを思い出します。でも、この主人公は果たしておたまじゃくしなのでしょうか?生き物たちの瑞々しい生命力を浴びながら、みんなで春の池の大賑わいへ。

『2ひきのかえる』

作:にいみなんきち 絵:しまだ・しほ

出版社:理論社

けんかとなかなおり。わたしたち人間にとって、一生付きまとうテーマかもしれません。2匹のかえるが冬眠から目覚めて春を迎えた時、どんな景色が見えて、どんな風が吹いて、何を思ったのかな。新美南吉さんの代表作の一つ「ごんぎつね」は、多くの小学生が4年生で学習します。4~5年生と読む際には、そのあたりに触れても良いですね。

植物や野菜果物が出てくるおはなし

『ピーターラビットのおはなし』

作・絵:ビアトリクス・ポター 訳:川上三映子

出版社:早川書房

春の畑。なんて魅力的な言葉。ダメと言われればやってみたい。危険な香りには誘われちゃう。小さな動物たちと一緒にハラハラドキドキ。大きな一歩を踏み出した新一年生と読みたい一冊です。あのパイについても出てきますよ。

『いちごばたけの ちいさなおばあさん』

作:わたりむつこ 絵:中谷千代子

出版社:福音館書店

いちごって、どうしてあんなに美味しくて、幸せな心地になるのでしょうか。そして、こんなにも記憶に寄り添う果物はあるでしょうか。その秘密を垣間見ることができるかも。宝物入れにしまって、親から子へ、またその子へ、手渡しして行きたい愛しい1冊。

『すばらしい季節』

作:ターシャ・テューダー 訳:末盛 千枝子

出版社:現代企画室

子供って、大人以上に「知っている」と感じることがある。今、ここにある喜びを味わうことが上手なんですよね。かつての私たちも、きっとそうだった。音、香り、手触り、色の移ろい。慌ただしい日々の中で、五感をちょっと満たしてあげたくなる、子供を通して大人が自然の慈愛に触れる、特別な本です。

ちょっと不思議なおはなし

『ものいうほね』

作:ウィリアム・スタイグ 訳:せた ていじ

出版社:評論社

骨がしゃべります。この面白さと愛らしさは「絵」と「言葉(翻訳)」による、まさに絵本の魔法のよう。うららかな春の日の出来事。詳細は伏せます。機会があれば、ぜひ一度手に取ってみてくださいな。

『ふしぎなたね』

作:安野 光雅

出版社:童話屋

「美しい数学」シリーズの一冊。よい暮らしをするためには、どうやら数学が必要なようです。しかし、日々の営みの中では、数字で片付けられない出来事もあります。それは希望であり、救いのように感じます。算数に触れ始める新一年生、九九を一通りマスターした新三年生、暗算がお手の物の高学年まで、それぞれに楽しめるでしょう。もちろん大人も(果たして、最後まで諦めずに計算できるかな?)。

以上、春におすすめの絵本8冊をご紹介しました。読み手である大人も、気持ちがほぐれたり、肩の力が抜けるようなものをセレクトしました。バタバタしてしまう年度始め、数分の読み聞かせで穏やかな時間を過ごせますように。

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